日本映画ガンバレ!

先日、映画を観てきました。
「64(ロクヨン)」という、横山秀夫原作の警察小説を映画化したものです。
前後編に分かれていて、前編はそろそろ上映終了かなー・・・という頃合いなので急いで観に行ったのでした。

最初は加とさんと観に行く予定でしたが、色々と諸用があってなかなか時間が取れず、そのうちに段々面倒になってきて、観ないまま終わるかなーと思っていたところでした。

幸い、1日仕事を休めたので、私ひとりで都内の映画館で鑑賞しました。

1日に2本映画を観る事はあまりないので、さすがに目と脳が疲れました。

さて、映画はどうだったかと言うと、
非常に重くて辛くて厳しい映画でした。

ストーリーをココに書いてたらすんごい長くなったのでコチラ↓↓↓を見てねww

映画「64-ロクヨン」前後編公式サイト



たった1週間で終わった「昭和64年」。
その短い間に起こった少女誘拐殺人事件は未解決のまま「64(ロクヨン)」と呼ばれ、時効まであと1年と迫っていた。

時は平成14年。

再び、少女が誘拐され、身代金が要求される。
犯人は「64」と同じく「佐藤」を名乗り、
金の受け渡し場所を「64」と同じ場所を指示し、
あの事件同様に少女の父親を翻弄する。

64の真犯人は誰なのか?
そして再び起きた誘拐は模倣犯なのか?それとも・・・?

原作は「半落ち」「クライマーズ・ハイ」の横山秀夫さん。

実を言うと、
私はこの映画の原作は元より、その前の「半落ち」も「クライマーズ・ハイ」、それ以外の横山さんの作品も全く読んでいません。
ドラマ版も劇場版も、観賞するのはこの作品が初めて。
・・・なので作者や映画に関するプレ情報的なものは何1つ知らないまま、映画館の座席に座った訳です。

大きな「組織」の中で、自分の中の「正義」が封じ込められてしまう事への怒りと哀しみに震えながらも、真実を明らかにするためにもがく、組織の中と「外」の人間達、
そこから逃げだし、あの日起こった事を胸に秘めながら、日の当たらない場所で生きる事を選んだ者、真実を知るものだけが持つ心の暗闇に自ら光を当てるべく、罪に手を染める者、そして、
昭和64年1月のあの日以来、時計が止まってしまった者・・・

そういった人間模様が、胸がチリチリと痛むような情景の中で描かれて行きます。

過去を忘れて新たな生き方を選べたら、どんなにか楽かしれない。
でも、忘れられない、忘れてはいけない過去を背負ってしまった人には、新たな生き方を選べない訳です。
過去を抹殺しないうちは。

そして、過去を棄てる為に、過去が掘り返される。
それは、薄れていたキズに再び刃を当てるような行為でもあり、痛みと苦しみを伴うと解っていながら、血を流し悶絶する。

そんな映画でした。

後編のクライマックスは、
「そんなぁ・・・」と見るのが辛くなる箇所もありますが、
ラストシーンでは、これでやっと昭和64年が終わる・・・そう思わせるような締めくくりになっています。

出演されている俳優陣が凄いです。
映画の制作費の中で、俳優へのギャラが占める割合が高そうだなぁと思わせる布陣(笑)

中でも主演の佐藤浩市さん。彼は日本映画の宝じゃないかとさえ思えて来ます。
見ているこちらが辛くなるような立場に置かれている役なのですが、警察の広報官として職務を全うしながらも危ない橋も渡りつつ裏取引にも応じる姿にハラハラします。

64の被害者で、妻を病で喪った後、娘を殺して金を奪った犯人を自力で捜し出し追い詰めていく狂気を秘めた男を、永瀬正敏さんが静かに熱く演じています。

出世欲に取り憑かれた上司を滝藤賢一さんが実に嫌味たっぷりに演じ、
部下の思いと上層部の見解の間で苦悩する刑事を三浦友和さん、
警察発表の情報操作を激しく糾弾し、情報公開を迫る記者クラブのリーダーが瑛太さん。
佐藤浩市さんの部下で、広報官対記者の衝突を回避すべく走り回るのが綾野剛さん。
64を模倣した少女誘拐事件が起こり、犯人に翻弄される娘の父親に緒形直人さん。

日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞は、もう佐藤浩市さんで良いよね(笑)
優秀助演男優賞は、まとめて64チームに是非!(笑)最優秀は・・・永瀬さんか緒形さんだなあ。

前後編合わせて4時間余り。握りしめた手に力が入ってしまう、大作でした。

気になったのは、
観客動員。

前編は公開から日数が経っているので、小さいホールに人はまばらでした。
後編は公開から4日目だと言うのに大きなホールは満杯どころか半分以下の観客数。
平日の昼間では致し方ないのかもしれませんが、莫大な制作費用を回収出来るんだろうかとお節介ながら気になってしまったのでありました(;゜ロ゜)

もっとも、こういう重くてユーモアの無い映画は、一般ウケしにくいのかもしれません。

娯楽作品と呼べないかもしれなけれど、かつてはこうした重いテーマを背負った作品もそれなりにヒットして観客を集めていたと思われます。

お金を払って大スクリーンで見るより、好きな時に自由に見られるDVDの普及や動画サイトの発展が観客を減らして行ったのでしょうか。

映画館でしか味わえない画と音の臨場感は、もはやそれほど重要ではないのかな。

日本映画より外国映画の方がエンタメ要素が大きくて人気というのもあるでしょうし・・・

でも、日本の俳優さん達も本当に素晴らしいです。
あの迫真の演技を披露出来る映画が減ってしまうのだとしたらもったいない話です。

みんなもっと日本映画を観ようよー。←と、ココで私が言っても詮無いことだけど(笑)

今回の映画では、私自身のお気に入りな俳優さんは誰ひとり出演されていませんでした(笑)が、この映画を観て、主要キャストの面々すべてが「お気に入りに追加」されました(笑)

そして、
映像化された横山作品をもっと色々観てみようかなぁ。
TSUTAYAに行ってDVD借りて来ようかなぁ。
・・・そんな風に思わせる映画でした。

ご興味湧いて来たら是非!
前編の上映終了は近いです。急いでね☆

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