色褪せないもの好きなもの

半月ほど前に、ようやく「君の名は。」を見てきました。


今年の観客動員数ダントツ1位を今も伸ばし続ける大ヒットアニメですね。
そう言えば、
昨年の「バケモノの子」が1位でしたから、日本のアニメは昔と違って子供だけのものじゃないんだなってのを再認識いたしましたよ・・・

昔は子供やマニアのものだったけど。


新海誠さんは今年の時の人になられましたが、
実はもうずっと前からアニメの世界では大注目の人で、国内外で絶賛されていました。
その第一作目が「ほしのこえ」でした。
これはもう切なすぎて何度観ても涙が止まらないのです。





新海さん、一気に浮上!と言った感じです。
遠くへ行っちゃったなーと寂しく思う事もありますが、映画の大成功は本当に良かったですね。

新海誠作品については、あちこちで沢山語られているので、そちらに譲るとして・・・

何年前からでしょうか、
アニメやドラマの舞台となった場所やロケ地などを訪れることを、

「聖地巡礼」
と言うのは、大分浸透してますね。


元々の意味と大分違うのに、
今、パソコンで「聖地巡礼」でググると、本来の意味よりも
「アニメや漫画の舞台となった場所に実際に訪れること」が検索のトップに出てきます。


大丈夫か?日本!!(;゜ロ゜)

と、我が国の未来を心配するわたくしも、実は20年近く前になりますが、

「聖地巡礼」をした事があります。

本来の意味じゃない方で(^0^;)タハハ




1997年、8月。

その年の夏に封切られたスタジオジブリ作品は社会現象ともなる大ヒットを記録しました。




物語の中に登場する「シシ神の森」は、
1992年にユネスコの世界自然遺産に登録された、鹿児島県の屋久島にある原生林をモデルにしている事は割と知られている事ですが、


映画の封切り直後、
今で言うところの「聖地」に、
圧倒的存在感をもってそびえる屋久杉原生林に、



・・・加とさんと私は立っていました。




きっかけは、地元友人の帰省でした。

宮崎出身の地元友人が、夏休みに車で帰省する事になり、
運転大好きな加とさんが交代ドライバー要員も兼ねて同行する事になり、
私も「おまけ」でついていったのです。

埼玉からだと、
車で西日本に行くのと、反対方向の東北方面に向かうのとでは、
西日本の方がむちゃくちゃ遠いぃ・・・

夜10時頃に地元を出発して、宮崎に入ったのは翌日の夕方近くです。
友人一家が実家で過ごす間、私たちはどうしようか?と考えた時、
ちょうど封切られたばかりのアニメ「もののけ姫」のロケ地が屋久島だと雑誌を読んで知っていたので、屋久島に行ってみる事を思いついたのでした。

夕食後、実家に戻る友人一家と分かれ、私と加とさんは宮崎港近くの宿に泊まり、翌朝ジェットフォイルで屋久島を目指しました。

私は乗り物酔いって殆どしたことがありません。
酔いそうだな、と感じたらとっとと寝てしまうので、酷い目に遭った事も子供時代の数えるくらいです。

そんな私でも、ジェットフォイルは参った・・・
あの、ジェットフォイル独特の、前に傾くような揺れ・・・
1時間ほど経った辺りからもぉ頭がガンガン痛い・・・
頭蓋骨がミリミリ鳴るような激痛に30分くらい耐えたところで、
屋久島港が見えて来ました。

港まであと数分と言うところで、
それまで雲一つない青空だったのがにわかにかき曇り、突然の豪雨。
港を出て10数mのところに予約したレンタカーが停まっていましたが、そこまで走る間に頭からつま先までびっっっしょり!
生暖かいシャワーを上から横から浴びせられたような、いやそれどころか、

「実は海に落ちました」
と言っても良いぐらいのびしょ濡れ状態です。
おパンツまで濡れちまったんすよ!!!(涙)
水もしたたる、びじょびじょですよ!!!(涙)

スコールとはこういうものなのだな、と、駆け込んだレンタカーの助手席でぼんやり思ったものです(´ω`)

そのゲリラ豪雨も、30分もしないうちにカラリとあがり、信じられないような強い日差しが戻って来ました。

南国キター!(≧◇≦)

アスファルトの照り返しが眩しすぎて目を細める。
聞き慣れない蝉の声。
ああ、これがクマゼミってヤツか。

途中でタオルを買ったスーパーが恐ろしく寒い。
出入り口近くにあった業務用エアコンの温度設定画面が目に入る。
思わず、二度見。
「・・・20度て・・・」

何から何まで亜熱帯。どこもかしこも亜熱帯。

夕方までまだ時間があったので、屋久杉原生林を見に行って見ようと言う事になり、レンタカーで白谷雲水峡へ。

そこでもまたいきなりの豪雨!
「ひと月に35日雨が降る」と言われるほど雨が多い屋久島ですから、突然降ってくるなど日常的な事かもしれませんが、ゲリラ豪雨に慣れていない埼玉県民は慌てまくりですよ(笑)

降り出すのも突然。
やむのも突然。

映画の冒頭で、
西を目指してはるばる東北からヤックルの背に乗ってやってきたアシタカが、
豪雨で濁流となった川の向こう岸に立つ”もののけ姫”と出逢うシーンがありますが、そのとき2人の間に流れる川とそっくりな渓流を見てきました。

大きくて白く、角の丸い巨石の間をぬうように流れる豊かな水。
緑がしたたり落ちてきそうな深い森。

眺めていると、向こう岸に大きな山犬が・・・・

・・・・いたら怖いでしょうがw


夕刻になり、宿に向かおうと車に戻った時のことです。

雨合羽姿の女の子2人が、車に近づいてきました。
あどけなさを残した若いお嬢さん2人です。

「あの・・・申し訳ないのですが・・・」

「・・・はい?」

「あの、屋久島観光センターまで乗せていってもらえますか?バスで帰ろうと思ったんですが、もう最終のバスが出てしまったので・・・」

白谷雲水峡から屋久島観光センターまで徒歩ではとても行けない距離。

「いいですよ。どうぞ」
私たちは後ろのドアを開けて彼女たちを乗せました。

屋久島観光センターまでの車中の会話で、彼女たちが京都在住の学生と解りました。

「今、『もののけ姫』の映画をやってますよね?私もまだ見てないんですが、屋久島でロケをしたと言うので来てみたんですよ!」

彼女たちも『聖地巡礼』のはしりですね。

観光センターの近くまで来て、彼女達をおろしました。
別れ際に、
「あの・・・乗せていただいたお礼と言ったら失礼なんですが・・・」と言いながら、
あめ玉を2つ、私の手のひらに乗せてくれました。

「はぃ?(゜ロ゜)」
一瞬、脳内が真っ白になりましたが、純朴な少女の気持ちをありがたくいただいて、道中の安全を祈りながら見送りました。

そして、何だか妙に可笑しくなって加とさんとアメを1個ずつ舐めながら宿を目指しました。


宿に着き、部屋に案内されて荷物をおろし、窓際の椅子に座って外を見ていたら・・・・

「ぎゃーーーーっっっっっっ!!!!」
私の大嫌いな天敵・アシダカグモが膝の上にパタリと落ちてきて絶叫!
と同時に腰が抜けてジタバタ・・・

クモは開いた窓からカサコソと庭へと逃亡。

デカい・・・デカ過ぎる・・・

良いとこだなー、住んでみたいなー、と心密かに思い始めた夢がそこで消滅したのでした。無理!あのクモ見ちゃったら・・・無理無理無理!




船酔いで参ったり、
いきなりゲリラ豪雨の洗礼浴びたり、
かと思えば灼熱の太陽にあぶられたり、
冷蔵庫みたいなスーパーにドン引きしたり、
ヒッチハイクの女学生にアメもらったり、
クモが降ってきて腰が抜けたり・・・

・・・色々と楽しい屋久島初日でした(笑

翌日も屋久杉ランドなどを堪能しましたが、
時間の都合で縄文杉やウィルソン株は見られなかったので、
翌年の7月に再びこの島を訪れ、
待望の縄文杉とウィルソン株を見る事が出来ました。

またいつか行ってみたいなあ。
人間がちっぽけに感じるほど、圧倒的存在感で見上げるものを威圧する屋久杉の森で、目を閉じ瞑想してみたい。

最近またテレビで「もののけ姫」が放送され、久しぶりに全編を見たのですが、封切り当時は解らなかった物語の背景や、深い言葉に隠された意味、何百年も前の話なのに、起こっている出来事は現代もあちこちで起こっている事を思い知り、19年経った今、凄い作品だったのだなあと改めて気づかされました。

録画したので何度も再生するうちに、
Blu-rayDiscの高画質とクリアな音で鑑賞したくなり、ついうっかりBD.を買ってしまったと言う・・・(^◇^;)


もー何度再生したかしらね。
宮崎駿監督の作品は「千と千尋の神隠し」以降は見ていなくて、一昨年でしょうか、「風立ちぬ」を久しぶりに映画館で鑑賞しましたが、「ふーん」と言う感想しか沸いてこなかったです(^_^;)


「もののけ姫」と言う作品のすばらしさを、封切りから19年経って気づく私も鈍すぎますね(笑)

スタジオジブリ作品で一番好きなのは、今は亡き近藤喜文監督の「耳をすませば」ですが、
宮崎駿監督作品の中でダントツは「もののけ姫」だと勝手に思っていますww





「君の名は。」は更に観客動員数を伸ばしていますね。
どこまで記録が伸びることやら。

暗いニュースばかりが際立つ今は、こうして温かい気持ちになれる作品が愛されるのでしょうか。

多くの人の心を愛と感動と切なさで満たしたこの作品が、いつまでも色褪せる事なく愛される名作として残って行くといいですね☆☆

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